知っておきたいエステの歴史|時代を超えて女性を魅了するのはなぜ?

エステは痩身や脱毛、フェイシャルマッサージなど、多彩なメニューで女性を美しくします。
現代では街中のいたるところで見かけられるエステティックサロンが、日本ではいつ頃から登場したのか、ご存じでしょうか。
世界におけるエステの歴史は、はるか昔、古代エジプトにまでさかのぼるとされています。
エステは昔から多くの女性を魅了してきたのです。
今回は、エステティシャンを目指している人、すでにエステティシャンとして活躍している人のために、エステの歴史をご紹介します。


1)エステはいつから存在するの?
2)日本ではいつからエステがあるの?
3)日本のエステ業界の現状
4)美を追求する姿勢はいつの時代も変わらない

エステはいつから存在するの?

女性の「美しくなりたい」という気持ちは、今も昔も変わりません。まずは、世界のエステの起源を見ていきましょう

古代エジプトでは、クレオパトラ(7世)により最古のエステが行われていたのではないかという説があります。

クレオパトラは紀元前69年から紀元前30年まで生きたとされる古代エジプトの女王です。

美意識が高く、さまざまな美容法を試したと伝わっています。

例えば、入浴する際にはバラの香油を湯船に垂らしたり、ミルク風呂に漬かったりしたといったものです。

18世紀ごろのフランスでもエステが行われていたとされ、フランス人の貴族たちはミルク風呂に入ったり、使用人にオイルを使ってマッサージしてもらったりしていました。

現在のようにエステサロンに通うイメージとは異なりますが、当時の女性たちも「美しくなりたい」という気持ちから行っていたのでしょう。

20世紀に入ると、ついに世界初の美容サロンがオープンします。ポーランド出身のヘレナ・ルビンスタインが1902年、オーストラリア・メルボルンに「ヘレナ ルビンスタイン ビューティーサロン」を開設したのです。

その4年後、1906年にはサロンはロンドンに進出し、1913年にはパリで独自にフェイシャルマッサージを開発しました。

ところで、世界初の美容サロンを開設したヘレナ・ルビンスタインとはどのような女性だったのでしょうか。

彼女は、革新的な考え方を持った人でした。現代では自分の肌質に合った化粧品を使用するのは当たり前になっていますが、19世紀末にはまだそうした考え方がありませんでした。

肌質に合ったスキンケアを初めて取り入れたのが、ヘレナ・ルビンスタインです。

1894年にオーストラリアで「ヴァレーズ」という美容クリームを販売した後、メルボルンで美容サロンをオープン。

科学を美容に取り入れ、画期的な製品を生み出しました。

1915年にはアメリカ・ニューヨークのデパートで化粧品を販売。

化粧品売り場の演出にもこだわり、それまでヘアネットや石けんなどしか陳列されていなかったデパートの化粧品売り場を、魅力的な容器や口紅ケースによって優雅な空間にしたのです。

ヘレナ・ルビンスタインの成し遂げた多くの偉業は、現代の美容に脈々と受け継がれています。

日本ではいつからエステがあるの?

世界初の美容サロンの登場は20世紀初頭です。では、日本にはいつからエステがあるのでしょうか

【日本のエステの歴史は明治時代から】

日本のエステの歴史は明治時代に始まりました。

1895年(明治28)、芝山兼太郎が神奈川県横浜市に「日之出軒」という理髪店を開業しました。

それから2年後の1897年(明治30)、芝山兼太郎は「パレス・トイレット・サロン」をオープンし、サロンに婦人部を設けました。

これが、日本における「美容室」の始まりです。

そして、芝山兼太郎が1905年(明治38)に始めた「キャンブルー式フェイス・マッサージ」は日本のエステの第一歩となりました。

「キャンブルー式フェイス・マッサージ」は芝山兼太郎がアメリカ人のドクター・W・キャンブルーから教わった、血行療法主体のマッサージ方法です。

のちに名前が難しいとの理由から、名称を「美顔術」と変えました。

美顔術に改良を加え、完成されたのが「芝山式美顔術」です。


【芝山みよかとエステの発展】

日本でフェイシャルマッサージを始めた芝山兼太郎の娘が芝山みよかです。

芝山みよかは1926年(大正15)に女学校を卒業後、父親の美容技術講習会に同行し、普及に尽力しました。

太平洋戦争が原因で一度は美容室を閉めることになりますが、終戦後には松坂屋上野店で「シバヤマ美容室」を再開。

美容室は多くの女性であふれました。1947年(昭和22)には、戦争のストレスから起こる肌のダメージの解消を目指し、美容室に皮膚科を併設しました。

その後、1951年(昭和26)にはフランスへ渡航し、「ヘレナ ルビンスタイン」にて学びます。

フランスとアメリカで美容とメイクアップ技術を学んだ芝山みよかは、1952年(昭和27)、松坂屋銀座店に「サロン・ド・ボーテ」をオープンしました。

これが、日本における本格的なエステティックサロンの誕生です。


【協会が設立される】

日本初のエステティックサロン誕生後、エステティックは日本に普及していきます。

1972年(昭和47)6月には美容や化粧品、医学などの関係者により、「日本エステティシャン協会」(現・一般社団法人日本エステティック協会)が設立されました。

芝山みよかは、この協会の初代会長に就任します。

1987年(昭和62)には、「一般社団法人日本エステティック業協会(AEA)」の前身である「全日本エステティック業連絡協議会」が設立されました。

エステティシャンの養成制度を運営したり、正しいエステティックの知識を普及させたりといった活動をしています。

日本のエステ業界の現状

日本初のエステティックサロン誕生から60年以上が経ち、今となっては街中のあちこちでサロンが見かけられるようになりました。

日本のエステ業界の現状はどうなっているのでしょうか。

エステ業界のサービスは多様化しています。

例えば、男性専用のエステティックサロンでは、脱毛、ニキビケア、顔やせ、体のサイズダウンといったメニューが設けられています。

ダイエットしたい人はボディエステ、顔の美肌を目指したい人はフェイシャルエステなどのように、部位別に特化した施術を受けられるエステティックサロンもあります。

また、フェイシャルエステの中でも、毛穴が気になるのか、乾燥が気になるのかによって施術内容は異なります。

このように、エステティックサロンではお客さまの多様化した悩みに合わせた、きめ細かなサービスを提供しています。

一般社団法人日本エステティック業協会(AEA)の正会員数だけでも、その数は1100サロン以上にのぼります。

数あるサロンの中でもお客さまの信頼を得るためには、サービスの質の向上が求められます。

当たり前のことかもしれませんが、丁寧なカウンセリングを行い、お客さまの要望をしっかり把握することや、お客さまの立場に立って考えてサービスを提供することが大切です。

カウンセリングでエステティシャンが小さな疑問にも答えてくれたり、丁寧な施術を行ってくれたりすると、お客さまはそのサロンやエステティシャンに信頼感を覚えるでしょう。

美を追求する姿勢はいつの時代も変わらない

紀元前の時代からクレオパトラが美容に気を使っていたとされるように、現代のエステにつながるような美容法は、はるか昔から存在しました。

「美しさを追求したい」という気持ちは、いつの時代も変わりません。

日本における本格的なエステティックサロンの歴史は戦後からですが、現代ではすっかりサロンの数も増え、男性向けのサービスも登場するようになりました。

今後もエステティックサロンでは、質の高い施術を提供できるエステティシャンが求められるでしょう。

お客さまの「きれいになりたい」という気持ちに応えられるエステティシャンを目指してください。


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