動物看護師に必要な資格とは?「認定動物看護師」を取得する方法

「動物看護師」は、動物病院などで獣医のサポートを行う職業です。
国家資格である獣医師はよく知られていますが、動物看護師という職業は一般的な知名度がそれほど高くないかもしれません。
動物看護師とはどのような仕事で、動物看護師になるためにはどんな資格が必要なのでしょうか。
動物看護師に興味がある人や、動物看護師を目指している人の参考になる情報を詳しくご紹介します。


1)動物看護師とは?
2)動物看護師に必要な資格とは?
3)認定動物看護師の資格を取る方法
4)動物看護師として活躍するために

動物看護師とは?

動物看護師とは獣医師のサポートを行う職業で、主な働き先は動物病院や動物保護施設、救急病院、ペットサロンまたはペットホテルを兼ね備えた病院などがあります。

その他、ペットショップ、動物園などに就職する動物看護師もいます。

獣医師の管理の下、動物看護師は主に動物の検査や診療の補助を行いますが、その仕事内容は多岐にわたります。

入院している動物の看護、薬の管理・発注など動物の治療に関する業務はもちろんのこと、受付、会計、電話対応といった病院の事務に関すること、病院内の清掃やタオルの洗濯なども動物看護師の業務です。

また、不安を抱えている飼い主に対して病状をわかりやすく説明することも役割の一つです。

「一般社団法人 ペットフード協会」が行った2015年の調査によると、日本で犬を飼っている世帯は約800万世帯、猫を飼っている世帯は約560万世帯と報告されており、いかに動物を飼う人が多いのかがわかります。

動物が持つ癒しの効果は医学的にも解明されているため、単身世帯の増加や高齢化に伴い、今後もペットの需要が絶えることはないでしょう。

ペットも病気やけがをしますし、やがては年老いていきます。

そのため、動物も人間と同じように健康を管理してあげる必要があります。

そうした状況を考えると、動物病院で働く獣医師を支え、飼い主の懸け橋にもなる動物看護師は、今後も必要とされる職業であるといえるでしょう。

動物看護師に必要な資格とは?

では、動物看護師になるためにはどのような資格が必要なのでしょうか。動物看護師の資格について詳しくご説明します


【動物看護師に国家資格はない】

動物看護師は獣医師と異なり、国家資格ではないので法律上の必須資格はありませんが、民間資格があります。

動物に関する専門的な知識と技術が求められる仕事なので、大学や短大、専門学校などで動物看護学を学び、民間資格を取得するのが動物看護師になるための一般的なルートです。

数ある民間資格の中でも「認定動物看護師」を取得するのが今後はスタンダードになると見られています。

認定看護師を取得するためには「動物看護師統一認定試験」を受験します。

2013年に第1回がスタートした比較的新しい試験で、「公益社団法人 日本動物病院協会(JAHA)」をはじめ、個別に資格を認定していた5団体が共同し、この試験を始めました。


【主な民間資格】

動物看護師を認定する民間資格の種類は豊富です。

まずは「一般財団法人 動物看護師統一認定機構」が認定している「認定動物看護師」が挙げられます。

「一般社団法人 日本ペット技能検定協会」が認定する独自の動物看護師資格は「小動物看護士」です。

犬・猫などペットとして飼われる小動物の看護や、医療補助に必要とされる技能を認定します。

ほかにも「一般社団法人 日本キャリア教育技能検定協会」が認定する「動物看護士」や、「NPO法人 日本動物衛生看護師協会(JAHTA)」が認定する「アニマル・ヘルス・テクニシャン(AHT)」(動物衛生看護師)など、さまざまな民間資格があります。

中でも、動物看護師統一認定機構は動物看護師の公的資格化に向けて活動しています。

なお、民間資格の中には通信講座で取得できる資格もあり、通学する時間がない人や費用を抑えて資格を取得したい人でも取ることが可能です。

認定動物看護師の資格を取る方法

認定動物看護師の資格は動物看護師になるのに必須の資格ではありませんが、この資格を持っていると、動物看護について高度な知識と技術を有していることの証明になります


【動物看護師統一認定試験を受けるには】

動物看護学を学べる専修学校(専門課程)か大学で、動物看護師統一認定機構推奨のコアカリキュラムに沿った必要な単位(時間数)を修了すると受験資格が得られます。

また、2012年〜2014年度に行われた試験を受けて不合格になった人にも受験資格があります。ただし、この条件は「2017年度試験まで」という期限付きなので注意が必要です。

動物看護師統一認定試験を受けて合格すると、認定動物看護師の資格が得られます。


【専修学校や大学で学ぶ内容】

動物の体の機能と構造を学ぶ「動物形態機能学」、動物が発病するメカニズムを学ぶ「動物病理学」、「動物微生物学」、「動物薬理学」、「動物行動学」といった動物の診察・看護に関係する内容のほか、「動物医療関連法規」も学習します。

さらには人と動物の関係を理解する「動物人間学」や、動物の健康管理に関する「動物飼養管理学」、「基礎動物看護学」、「動物外科看護技術実習」など、動物看護師として必要な知識・技術は幅広くあります。


【動物看護師統一認定試験とは】

試験は例年3月の第一日曜日に開催されており、年に一度、受験することができます。

申し込み受付期間は前年の9月から11月までとなっており、受験料は税込みで12360円です(2018年度以降は15000円+消費税となる予定です)。

札幌から那覇まで、全国の主要都市で実施されています。

試験は一般問題が90問(100分間)、図表や写真を用いる実地問題が30問(40分間)の2部構成です。

いずれも解答方法は五肢択一のマークシート方式です。

試験は解剖学・生理学、病理学などの医学的な内容から、看護業務や受付業務に関する問題まで出題され、幅広い知識を求められます。


【資格取得までにかかる費用の目安】

大学に進学する場合、学校によって金額に差はありますが、初年度納入金だけでも140万円〜170万円ほどがかかります。

この金額には入学金20万円〜30万円程度が含まれているので、2年目以降は金額が異なります。

専修学校に通う場合も学校により金額に幅はありますが、2年または3年制の学校が多く、初年度にかかる授業料の目安は90万円〜140万円ほどです。

その他に教材費や実習道具の費用などがかかる学校もあります。

例えば2年間通うと、およそ200万円程度がかかると予想できます。

学校を検討する際は、学費の予算も含めて選ぶと良いでしょう。

動物看護師として活躍するために

動物看護師の就職先は動物病院だけにとどまりません。

ペットショップや動物園など、さまざまな場所で必要とされています。

現状は民間資格のみにとどまっていますが、「認定動物看護師」は国家資格化に向けて準備を進めています。

今後もし「認定動物看護師」が国家資格となった場合、動物看護師になれるのはこの資格を取得した人のみになるでしょう。

それだけを聞くと「認定動物看護師」の国家資格化はマイナスのように感じられるかもしれませんが、一方で動物看護師の社会的地位の向上や待遇の改善などが期待できるというメリットもあります。

将来は動物看護師として活躍したいと思っている人、動物看護師としてすでに働いているけれど「認定動物看護師」の資格を持っていないという人は、ぜひ資格を取得して、就職先や仕事の幅を広げてください。


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