保育士の仕事内容・勤め先・やりがい|幼稚園教諭とは何が違う?

保育士の仕事内容といえば、保育所で子どもたちを預かり、世話をすることを思い浮かべる人が多いでしょう。
ほかにもイベントを考えたり、保護者の相談に乗ったりするなど、日々の仕事内容は多岐にわたります。
また、保育士の働き先は保育所だけではなく、児童厚生施設など複数の選択肢があり、それぞれの職場によって役割が異なります。
今回は、保育士に興味がある人向けに、主な仕事内容をはじめ、幼稚園教諭との違い、保育所以外の職場、保育士のやりがいについてご紹介します。


1)保育士の主な仕事
2)保育士と幼稚園教諭の違い
3)保育士の就職先
4)保育士のやりがい
5)自分に合った働き先を見つけよう

保育士の主な仕事

保育所で働く保育士の主な仕事内容には、どのようなものがあるのでしょうか。1日の業務例と併せてご説明します


【保育所での主な仕事内容】

保育士の主な仕事は、子どもの健康状態や行動を気にかけながら世話をすることです。

食事や睡眠、排せつ、服の脱ぎ着や清潔にすることなど、基本的な生活習慣を教えます。

また、遊ぶことや集団生活を通じて子どもに社会性を身に付けさせ、心身の健やかな成長を支えることも保育士の大切な仕事です。

そのために使用する教材を考えたり、行事の計画を立てたりします。

地域の人や保護者と連携を取り、信頼関係を築いていくことも大切です。

保護者には連絡帳などを通じてその日の子どもの様子を報告したり、子育ての相談に乗ったりして養育をサポートします。


【保育所での1日の仕事の流れ】

保育士は出勤後、園児が登園する前に掃除や換気などを済ませ、登園してくる子どもたちを迎えます。

職員朝礼では、子どもたちの出欠席状況や健康状態のチェックなど情報共有を行い、子どもたちが揃ったら園児の朝の会をします。

朝の会の後は、自由遊びの時間になることがほとんどです。

遊んでいる間、保育士は園児が安全に遊べるように見守ることが仕事です。

天気が良ければ、園児と一緒に近くの公園に散歩に出かけたりすることもあります。

また、3歳未満の子どもに対しては、随時オムツの交換も行います。

昼食の準備をする時間になったら、子どもたちに手洗いとうがいをさせ、配膳などを教えます。

昼食後はお昼寝の時間です。

子どもたちに歯磨きをさせて、保育所によってはパジャマに着替えさせます。

布団を敷いて絵本などを読み聞かせながら、子どもたちを寝付かせます。

子どもたちがお昼寝している間、保育士は連絡帳の書き込みや片付けなどの仕事を済ませます。

お昼寝の後はおやつの時間があり、降園までは自由遊びの時間です。

保護者が迎えに来たら、その日1日の子どもの様子を伝えます。子どもによっては、延長保育の場合もあります。

全ての子どもが降園した後、片付けや終礼などを行ったら、勤務は終了です。

保育士と幼稚園教諭の違い

保育士とよく似た職種に挙げられるのが幼稚園教諭です。2つの職業にはどのような違いがあるのでしょうか


【幼稚園教諭と幼稚園とは】

幼稚園は文部科学省の管轄であるため、学校という位置付けになります。

そのため、幼稚園教諭は学校教育法に基づいて幼児を教育する「教員」です。

また、幼稚園に通う子どもの対象年齢は3歳から小学校に就学する前までで、一般的には子どもを預かる時間が保育所よりも短くなっています。

幼稚園教諭は子どもたちを保育し、教育するのが仕事です。

文部科学省が定めている「幼稚園教育要領」に沿ったカリキュラムが各幼稚園にあります。

保育士と同じく、保護者との連絡や行事の準備、施設の清掃といった業務も行います。

それに対し、保育所は厚生労働省の管轄であり、児童福祉施設という位置付けになります。

保育士は児童福祉法に基づき、保護者に代わって子どもを保育する保育のスペシャリストです。

保育所に通う子どもの対象年齢は0歳から小学校へ就学する前までとされています。


【幼稚園教諭に必要な資格】

幼稚園教諭になるためには、幼稚園教諭免許が必要です。

幼稚園教諭免許を取得するためには、文部科学省が認定した大学や短大、専門学校で指定の単位を修得し、卒業する必要があります。

免許には3種類あり、大学院の修士課程を修了した人は幼稚園教諭専修免許、4年制大学を卒業した人は幼稚園教諭一種免許、短期大学や専門学校を卒業した人は幼稚園教諭二種免許を取得することができます。

免許の種類によって業務内容に違いはないとされていますが、給料面で差が出る場合があります。

なお、保育士の資格を取得した後に保育士としての実務経験を3年以上積み、幼稚園教員資格認定試験に合格すると、幼稚園教諭二種免許を取得することができます。

一方、保育士の資格は、大学や短期大学、専門学校など厚生労働大臣指定の保育士養成施設で勉強し、卒業するか、保育士試験を受けると取得することができます。

指定の保育士養成施設に通っていなくても、児童福祉施設で指定の時間以上勤務した経験など、受験資格を満たせば保育士試験を受けられます。

幼稚園でも延長保育を行うところがあったり、幼保一元化で保育所の機能を兼ね備えた幼稚園が出てきたりしていることもあり、活躍の場を広げるため保育士資格を取得する幼稚園教諭もいます。

保育士の就職先

保育士の就職先は保育所以外にもあります。一般的に児童福祉法に定められる児童福祉施設がその対象で、乳児院、児童厚生施設、児童養護施設、障害者施設、児童自立支援施設などです


【乳児院】

虐待や母親不在、経済的理由などのさまざまな事情により、家庭で養育を受けることができない0歳からの乳児を入所させ、生活面全般の支援を行う施設です。

児童相談所との情報共有や保健師、医師、看護師、栄養士、調理栄養士などの専門職と連携しながら働きます。


【児童厚生施設】

児童館や児童遊園とも呼ばれ、遊びを通じて児童の健康を増進し、情操教育を行うことを目的とする施設です。

遊びを指導したりしながら児童を見守り、時には保護者の悩み相談や育児指導などにも携わります。


【児童養護施設】

家庭の事情で保護者の元で養育を受けることができない、乳児を除く18歳までの児童を入所させ、生活支援を行う施設です。

保育士は保護者の代わりに児童を養育し、自立の支援を行います。


【障害者施設】

障害のある児童の日常生活の指導や補助を目的とする施設です。

知的障害児施設や情緒障害児短期治療施設など、障害の種類や重さによって施設が異なります。

施設によって仕事内容の詳細は異なりますが、児童の基本的生活の援助や指導、遊び、学習を通じて社会的に自立できるよう支援します。


【児童自立支援施設】

不良行為をする児童やそのおそれがある児童を入所させ、教育や指導を行い、自立を支援する施設です。

保育士は児童生活支援員と呼ばれ、言動や態度、食事マナー、服装チェックなど生活全般の指導を行うことが役割です。

保育士のやりがい

保育士は、子どもと関わることができ、やりがいのある仕事です。保育士のやりがいには、具体的にどんなものがあるのでしょうか

保育士は業務量が多く、大変そうに感じる人もいるでしょう。しかし、日々、子どもと密接に関わる仕事には、やりがいがあふれています。

子どもが初めてしゃべったり、歩いたりする瞬間に立ち会えるなど、子どもの成長を感じられたときは大きなやりがいを感じられるでしょう。

また、素直に感情を表現する子どもに、「ありがとう」や「先生大好き」などといわれる瞬間も、保育士の醍醐味の一つです。

運動会やクリスマス会などイベントの準備は大変ですが、イベントが成功し、子どもたちの笑顔が見られたときや、保護者や子どもたちの思い出に残ることを考えると、達成感を味わえるでしょう。

また、子どもたちや保護者との信頼関係を築き、保護者の支えになれたと感じるときも、やりがいを感じる瞬間です。

地域社会との連携の中で社会貢献ができたと感じられるときや、卒園した子どもが訪れ、自分のことを覚えていてくれた瞬間などもやりがいにつながるでしょう。

自分に合った働き先を見つけよう

保育士の働き先は、保育所以外にも乳児院や児童厚生施設などさまざまです。

保育園を兼ね備えた幼稚園も出てきています。

仕事は一般的に「子どもを保育すること」と思われていますが、勤務場所によって内容は異なります。

保育士の仕事は大変だと思われがちですが、子どもたちの成長をそばで見続け、保護者の支えになれる、やりがいにあふれた職業です。

保育士の資格取得を目指している人、保育士の資格を持っている人は、施設ごとの特徴や仕事内容を知り、自分に合った働き先を見つけましょう。



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