美容師になるには?免許取得までの道のりと就職先を徹底ガイド

美容師になるためには、美容師免許の国家資格を取得する必要があります。
では、免許を取得するためには、どのような準備をすれば良いのかご存じでしょうか。
まず、国家試験を受験するためには、美容師の専門学校に通って必要な知識や技術を身に付けます。専門学校の種類は多岐にわたり、通学して学ぶ昼間課程をはじめ、働きながら勉強する夜間課程や通信課程があり、自分のスタイルや学びたい知識によって学校を選ぶことができます。
今回は美容師に興味がある人向けに、美容師免許取得までの道のりをご紹介します。
この記事を読めば、美容学校入学から国家試験受験、さらには資格取得後の就職先についても理解できるでしょう。

1)美容師になるために必要なこととは?
2)美容学校ってどんなところ?
3)美容師免許を取るまでの道のり
4)美容師の就職先
5)学校選びとカリキュラムの選択は慎重に

美容師になるために必要なこととは?

美容師国家試験を受験するには、美容学校の卒業が必須です。国家試験をパスしたら、登録申請を忘れずに行いましょう


【美容師になるための条件】

美容師国家試験に合格して美容師免許を取得すると、美容師になることができます。

国家試験を受験するためには、厚生労働大臣か都道府県知事指定の美容師養成施設(専修学校)で学ぶ必要があります。

通学で2年以上、通信なら3年以上かけて美容師業務に関する知識や技術を勉強します。

必要課程を修了すると、美容師国家試験の受験資格が得られます。



【国家試験に合格したら】

国家試験に合格したら、美容師免許の申請が可能になります。

申請して美容師免許が発行されるまでの期間は1カ月程度です。

合格したら、なるべく早めに申請しておきましょう。

試験に合格しても、申請していなければ美容師として活動することはできません。

どんなに優れた技術とセンスを身に付けていても、無免許のまま美容師として働くのは違法です。

美容学校ってどんなところ?

高卒の人、中卒の人、社会人――美容学校に通う人はさまざまです。昼間課程・夜間課程・通信教育課程など、自分の状況に合うコースを探しましょう


【入学する条件】

多くの美容学校には、通学して学ぶ課程と通信教育課程があります。

高卒以上を入学資格としている美容学校がほとんどです。中卒者で美容学校に入学したい場合は、カリキュラムに高等課程がある学校を探しましょう。

また、通信教育課程のある学校にも中卒者が入学できる所があるので、通学にこだわらない人は通信教育課程の学校を選んでも良いでしょう。


【通学して学ぶ場合】

通学には昼間課程と夜間課程があります。

昼間課程は、通常の全日制学校と同じく夕方までに授業が終了します。

夜間課程の授業時間は夕方から始まり、学校によって多少違いはありますが、夜9時頃に終了します。

昼間課程と夜間課程ともに、卒業までに必修課目8課目と、各美容学校が設定する選択必修課目の履修が必要です。

昼間課程では2年間で卒業に必要な授業を履修できるのに対し、夜間課程は2年間で履修できる学校もあれば、2年半程度かかる学校もあります。


【通信課程について】

通信課程の入学資格や授業内容は、通学課程とは大きく異なっています。

社会人が働きながら学ぶことができて、中卒者でも受講できるのが通信課程の特徴です。

しかし、社会人なら誰でも入学できるという学校は少なく、多くはすでに美容院で働いている人を対象としています。

会社員から転職して美容師を目指す場合は、美容院で働く人以外も受け入れている学校を探すか、美容院に見習いアシスタントとして雇ってもらう必要があります。

その代わり、通学課程の学生よりもサロンワークの実務を早く経験できるメリットがあります。

生徒の募集は年2回行われ、4月と10月に入学できるタイミングがあります。

通学と同じく、必修課目8課目と選択必修課目を3年以上かけて勉強します。

授業は「公益社団法人日本理容美容教育センター」が配本するテキストによる学習と、面接授業(スクーリング)で構成されます。

テキストでは必修課目・選択必修課目を学び、レポートを提出します。

卒業するためには実技などを学ぶ面接授業の履修が必要です。面接授業の時間は、美容院従事者が300時間以上、そうでない人の場合は600時間以上となっています。

通信といっても一切通学せずに卒業できるわけではなく、年に何度かは面接授業のために学校に足を運ぶことになります。

通学課程の授業がない夏休みなどに行われるので、通信課程で学ぶ場合は、面接授業に通える距離の学校を選んだほうが良いでしょう。


【必修8課目とは?】

通学して学ぶ昼間課程・夜間課程、通信課程のいずれでも学ぶ必修課目は以下の8課目です。


関係法規・制度

美容師法を中心に美容師の業務に関わる法令や社会的責任を学びます。


衛生管理

業務に必要不可欠な公衆衛生全般の知識を身に付け、実際の消毒方法を学びます。


美容保健

人体の構造や、毛髪と皮膚などについて学びます。


美容の物理・科学

施術に使用する器具や薬剤などを正しく取り扱うのに、必要な知識を学びます。

美容文化論

ファッションとヘアメイクの歴史を学び、施術に必要なセンスを磨くのに役立てます。


美容運営管理

美容師は接客業ですから、接客方法やマネジメントなどの知識も必要です。


美容技術理論

施術に使用される機材や器具の正しい取り扱い方を身に付け、基礎的な技術理論を理解します。


美容実習

実習内容は、ヘアカットやスタイリングに関することに限りません。シャンプー、カットの基礎と応用、ワインディングの基礎と応用、カラーリングやヘアマニキュア、その他にマッサージや着物の着付、メイクなどがあり、国家試験対策も授業の中で行われます。


【選択必修課目について】

生徒が自分で選択するのではなく、美容学校が必修8課目以外に設定している課目のことです。何に時間が費やされるのかによって各美容学校の特色がわかるため、学校選びの際に重視したいポイントの一つになります。

国家試験対策に時間を取る学校もあれば、必修8課目で学ぶ課目を掘り下げたり、カウンセリングや色彩学など美容師業務と関わりの深い課目を取り入れたり、英会話レッスンやパソコン実習を行うなど、授業の内容はさまざまです。

各美容学校の資料を見比べて、自分が学びたい課目や伸ばしたい技術・知識に関する課目がある学校を選びましょう。

美容師免許を取るまでの道のり

美容師国家試験は年2回行われます。試験の詳細と、美容師免許取得の申請についてご説明します


【美容師国家試験について】

美容師国家試験は春と秋に行われています。

春の試験は1月末から2月初めに実技試験が実施され、3月に筆記試験があります。

秋の試験は7月末から8月初めに実技があり、9月に筆記試験が行われます。

美容学校の学生の多くは春の試験を受けます。

秋の試験を受験するのは通信課程の学生と、春の試験に合格できなかった学生です。

筆記試験か実技試験のどちらか片方に合格し、どちらかが不合格だった場合、次に受ける試験のみ、申請すれば合格した試験を免除してもらえる制度があります。

受験願書は美容学校か、「公益財団法人理容師美容師試験研修センター」本部または各地の事務所で受け取ることができます。

受験料は通常、実技試験と筆記試験の両方を受ける場合は2万5000円。

どちらかの試験の免除申請を行った場合は、受験する試験の1万2500円だけ支払います。


【美容師免許の取得申請】

先述したとおり、試験に合格しただけでは美容師としては働けません。

必ず美容師免許の取得申請を行いましょう。

申請の際には、「美容師免許申請書」「本籍地が記載された住民票または戸籍の個人事項証明書(戸籍抄本)」「精神機能障害の有無を記載した診断書」「合格証書」が必要です。

その他に登録免許税9000円と申請手数料5200円がかかります。

申請が受理されると美容師名簿に登録され、晴れて美容師免許の取得となります。

美容師免許には更新手続きなどがなく、一度申請すれば一生有効です。

美容師の就職先

美容師の活躍する場所は美容室だけにとどまりません。美容師免許を生かせる職場は、美容室以外にもヘアメイク事務所やウエディング企業などがあります

【美容室】

ほとんどの美容師の就職先は美容室です。

厚生労働省の調査によると、平成27年3月時点で日本には23万7525もの美容室があり、働いている美容師の数は49万6697人です。

店舗同士の競争は日々、しのぎを削る状況ですが、美容師の就職先探しには困らない状況といえるでしょう。

ただ、美容師免許を取得しても、いきなりお客さまのシャンプーやカットができるわけではありません。

アシスタントとして働きながら練習し、お客さまに一人で施術できるレベルの技術を身に付け、スタイリストを目指します。


【ヘアメイク事務所】

ヘアメイク事務所に就職すると、結婚式場やイベント会場などに出向き、ヘアメイクをします。雑誌や映画の撮影現場で、モデルやタレントなどのヘアスタイリングを行う華やかな仕事にも縁があります。


【ウエディング企業】

ウエディング企業に就職する場合は、結婚式場の美容室が職場です。

ブライダルサロンで経験を積んでから、ヘアアレンジやメイクアップを手掛けるヘアメイクアーティストを目指す人もいます。


【アイリスト】

美容室やまつげエクステサロンで施術する人を「アイリスト」や「アイデザイナー」と呼びます。

まつげに施術するのにも、美容師免許が必要です。

アルバイトでの雇用もあるので、子育て中など働き方に融通をきかせたいときに、美容師免許を生かして働くことができます。

学校選びとカリキュラムの選択は慎重に

美容師は学歴を問わず、働き出してからでも目指す道がある職業です。

ただし、学ぶべきことは幅広く、技術的なこと、法律に関すること、接客や店舗の運営管理など、美容師になるために身に付けなければならないことはたくさんあります。

自分が受験可能な学校はどこなのか、通学課程と通信課程はどちらが良いのか、自分に合う学校とカリキュラムを慎重に選んで、資格取得を目指しましょう。



    Twitter    Facebookでシェアする    LINEで送る