美容師の転職事情とは?履歴書の書き方・志望動機の例文も徹底解説!

美容師は転職する人が比較的多い仕事です。
転職の理由は「キャリアアップしたい」「給料の良いところに行きたい」「自分をもっと評価してくれるところで働きたい」など、さまざまです。
今回は、美容師の資格を持っている人を対象に、美容師の転職事情と転職を成功させるポイントについて紹介します。

1)美容師に転職する人が多い理由
2)別の美容室へ転職する際の注意点
3)異なる職種へ転職する際の注意点
4)美容師から転職する人が多い職種
5)履歴書・職務経歴書の書き方
6)志望動機の書き方
7)手美容師の転職はタイミングとキャリアプランが重要

美容師に転職する人が多い理由

なぜ美容師には転職する人が多いのでしょうか。職場環境の現状などから、その理由を見てみましょう

【キャリアアップを目指して】

最も多いのは「美容師として腕を磨き、名を上げたい」など、キャリアアップを目指すステップとしての転職です。

少しでも給料の良い店舗で働きたい

どの業界にもいえることですが、給料が上がるということは、自分の力量が認められたということでもあります。

ある程度経験を積んだなら、その実績をアピールして「少しでも給料の良い店へ」と考えるのは自然な流れといって良いでしょう。


独立を目指して

「独立して自分の店を持つこと」を目標にする美容師もいます。

独立の準備が整ったら、店を辞めるのは自然の流れです。


【人間関係の悩みから】

働き始めると、1日の大半を職場で過ごすことになります。

美容師は、アシスタントとスタイリストのコミュニケーションが大事です。

スタッフ同士の人間関係がうまくいかないと、精神的に大きな負担がかかります。

この悩みから解放されるために、職場を離れるというケースもあります。


【勤務する店舗の労働環境や条件が良くない】

小規模経営の店舗に勤めている人の中には、「残業しても残業代が出ない」「有給休暇がない」「社会保険に加入できない」というケースが時折見受けられます。

そうした状況の小規模経営の店舗に新卒で入り、有給休暇や残業代の存在自体を知らないという人も少なくありません。

拘束時間が長いのに収入が増えなかったり、社会保険などの保障を得られなかったりすると、生活も不安になってしまいます。


【国家資格なのに給料が安い】

美容師として働くためには、厚生労働大臣の認可を受けた専門学校で学び、国家試験に合格して免許を取得する必要があります。

ところが、新卒でアシスタントとして採用された場合の月給は、16万円〜20万円ほど。給料の安さも転職する動機の一つです。


【労働時間が長い】

労働基準法では、1日の労働時間は8時間、1週間で40時間以内と定められています。

美容師の場合、アシスタント時代は開店前に掃除をしたり、閉店後も施術の練習をしたりします。

掃除の時間や技術習得のための練習時間は労働時間にプラスされないため、8時間以上の拘束を強いられることも珍しくありません。


【ずっと仕事を続ける自信がない】

立ち仕事の美容師は、肉体労働です。

厚生労働省の「平成27年 賃金構造基本統計調査」によると、実際に美容師として働く人の平均年齢は30.2歳、平均勤続年数は6.7年とするデータがあります。

60歳定年、希望者は65歳まで働けるという日本社会の現状から考えると、美容師の平均年齢は約半分なので若い人が多いといえるでしょう。

平均勤続年数も7年弱ですから、若いうちに転職する人が多いことがわかります。


※引用:「平成27年 賃金構造基本統計調査」

別の美容室へ転職する際の注意点

実際に転職する際、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。まず、別の美容室に移るケースです

【辞めるタイミングに注意】

別の美容室への転職を考える場合、アシスタントの立場で辞めるか、スタイリストになってから辞めるかで、その後が大きく変わってきます。

アシスタントのまま辞めない

アシスタントの立場で辞めず、できればスタイリストになってから転職することをおすすめします。

アシスタントで辞めると、新しい店舗でも、再びアシスタントとして1から技術の習得をしなければならないケースがあるからです。

これまで身に付けてきた技術やアシスタントとして頑張った時間が、評価されないということになりかねません。

転職を考えるタイミングにもよりますが、スタイリストになるまであと少しという場合は、スタイリストになるまで頑張りましょう。

スタイリストとして2〜3年の経験を積むとベスト

スタイリストとして2〜3年の経験を積んでおくと、転職先の幅が広がります。

採用条件にスタイリストとしての勤務年数を提示する店舗もあるからです。

実績を積んだほうが信頼度も上がるので、履歴書や面接でアピールしやすくなります。


【指名顧客は新しく開拓】

別の美容室に転職する場合、それまで自分を指名してくれていたお客様を連れていくのは基本的にできません。

新しい店舗で、新しい指名客を一から開拓していく必要があります。

転職後、指名客がつくまでの間は、指名料(歩合給)として得ていた分の収入が減ってしまう可能性があることを念頭に置いておきましょう。


【採用が新卒限定の美容室もある】

美容室によっては中途採用をせず、美容学校の新卒者のみに限定しているところもあります。

転職先を探すときは、条件をしっかり確認して応募するようにしましょう。

異なる職種へ転職する際の注意点

次に、美容師とは異なる職種への転職を考える場合です。気を付けたほうが良いこと、事前に知っておきたいことをまとめました

【転職する時期はいつがいい?】

もしも何らかの事情で美容師を続ける気持ちがなくなってしまったのであれば、できるだけ早く辞めて転職活動を始めることをおすすめします。

その理由は、次の通りです。

若いほうが採用に有利

美容師として転職するのであれば勤めた年数などの経験が実績になりますが、異なる職種に転職する場合は、その職種の経験値がない状態です。

未経験者の場合、採用する側は年齢の若いほうが教えやすく、将来性が見込めると考えています。


新たな勉強が必要な場合も

多くの美容師は高校卒業後に美容専門学校を卒業していますが、一般社会では高卒と扱われることがあります。

その上の学歴を必要とする職種を目指すなら、準備を早く始めなければなりません。

美容師になるために学んだ知識や技術を活かせる場所は限定的です。

どのような職種への転職を希望するかにもよりますが、学歴が重視される業界への転職は、新たに勉強したり、資格を取得したりする必要があることを胸に留めておきましょう。


【フリーターになることは避ける】

美容師を辞めたものの、やりたい仕事が見つからずフリーターになってしまう人も少なくありません。

休みが少なく1日8時間以上も立ちっぱなしという美容師時代に比べれば、シフト制で週に3日〜4日働けば収入を得られるアルバイトが魅力的に感じる人もいるでしょう。

転職で正社員に応募する際、アルバイトの期間が長いときやアルバイトで応募企業にアピールできるスキルを身に付けたときを除いて、アルバイト勤務の経歴は職歴として記載しません。

記載すると就職が不利になってしまうこともあるのです。


【転職する理由を明確に】

「他にやりたいことが見つかった」「人間関係に疲れた」「勤務体系や待遇に不満があった」など、転職を考える理由は人それぞれです。

転職活動を始める前に、再度その理由と向き合いましょう。

その場合、「これからの職場に何を一番求めるか」を突き詰めて考えると、転職先に求める条件が明確になります。

「休みが少なかったから、週休2日の環境で働きたい」「生活が苦しいので、月に20万円以上の収入は確保したい」「福利厚生が整っていることが第一条件」など、自分なりの希望や条件を整理しておくと、漠然と職探しをするよりも自分に合った仕事が見つけやすくなります。

どの職場でも働いていると不満が出てきます。

実際に働き始めてから後悔しないためにも、職場に何を求めるのか明確にしておきましょう。

美容師から転職する人が多い職種

美容師ではない職業に転職する場合、たいていの職種は未経験で応募することになります。就きやすい職種にはどのようなものがあるのでしょうか

【美容師の経験を活かせる職種】

美容師以外にも、美容師としての経験や知識を活かせる職種があります。

いずれも美容業界の知識や、サービス業における接客スキルを活かせる仕事です。

美容師から転職しやすい傾向にあり、進む人も多くみられます。

具体的には次の4つが代表的な転職先として挙げられます。

エステティシャン

同じ美容業界のエステティシャンは国家資格がなく、未経験者可としている所も多い職種です。知識や技術は入社してからサロンの研修で身に付けることができます。

ただし、求人の中には「要資格」となっている場合もあるので、民間資格を取得しておいたほうが有利といえます。


ネイリスト

ネイリストも同じ美容業界の職種です。

必要な国家資格はありませんが、ネイリスト技能検定試験2級以上の取得を条件とするところもあり、資格を取得しておいたほうが転職しやすいといえるでしょう。


アイリスト

まつ毛を専門にケアするアイリストになるためには美容師免許が必要なので、持っている資格を活かすことができます

給料や勤務時間などの待遇は勤務するサロンによりますが、人手不足という状況も手伝って、まつげエクステ専門サロンの場合は美容師よりも良い待遇が得られる傾向にあります。


美容部員

化粧品など美容ケア製品の販売に携わる美容部員、いわゆるビューティアドバイザーは、お客様の悩みに合う製品を提案、販売するのが仕事です。

メークの知識がある人なら、美容師としての接客経験を活かしやすいでしょう。


【未経験でも就きやすい職種】

美容関連への転職を希望しない場合は、経験を問われず、なおかつ募集の多い職種を選ぶことが採用につながるポイントです。

医療事務

圧倒的に女性が多く働く職種です。

資格を持っていると有利ですが、資格や経験がなくても可とする募集もあります。

資格を取得しているほうが、転職先の選択肢が広がることは確かです。

資格を取得するには、専門学校やスクールに通うなどの方法がありますが、通信教育の中には4カ月で資格取得を目指すものもあります。


営業職

営業職も募集の多い職種です。

仕事内容は業種によって異なりますが、おおまかに言うと、取引先と交渉をして仕事を受注したり、新規顧客を開拓して自社製品の売り上げにつなげたりすることです。

美容師から転職する事例を挙げると、美容師としての知識が生かせるシャンプーやヘアカラーを扱う美容関連のメーカーや販売店へ転職する人もいます。

美容室やネイルサロン、エステサロンなどがクライアントとなる美容系求人の営業職も、美容師としての知識や経験を活かすことができます。

履歴書・職務経歴書の書き方

転職で求人に応募する際、履歴書と職務経歴書の提出を求められることがあります。第一関門の書類選考を通過するための書き方について押さえておきましょう

【履歴書と職務経歴書は何が違う?】

履歴書と職務経歴書の違いを簡単にまとめると、次の通りです。

履歴書

住所や氏名、学歴、職歴、持っている資格、趣味や特技など、応募者の基本的な情報を伝えるための書類


職務経歴書

携わってきた具体的な業務や役職、実績や成果、仕事に関係して取得した資格、コンクールやコンテストの受賞歴など、働いてきた経験や能力をアピールするための書類


履歴書はプロフィールを伝え、職務経歴書は自分の能力をプレゼンするものと言い換えることもできます。

どちらも丁寧に書くのが基本です。誤字や脱字はマイナスポイントになるので気を付けましょう。


【履歴書の書き方】

手書きの場合は、市販の履歴書やパソコンでダウンロードできるフォーマットを利用しましょう。

黒のボールペンか万年筆を使い、項目に沿って空欄がないように記入します。

志望動機や自己PRは、採用のポイントとなる特に重要な項目です。

字が下手な人も上手な人も、一文字一文字丁寧に書くことを心掛けてください。

もしも書き間違えてしまった場合は、修正ペンは使わずに新しく書き直します。

消えるボールペンの使用も避けましょう。

あらかじめ下書きの見本を作り、それを書き写すようにすると、失敗も少なくなります。


【職務経歴書の書き方】

職務経歴書は、特に決まったフォーマットがあるわけではありません。

本やインターネットの見本を参考に、自分のスキルやキャリアをわかりやすく伝えられるようにまとめていきましょう。

はじめに自分の仕事史を作るようなつもりで経歴をリストアップしておくと、その後の作業がスムーズになります。

「指名数で店舗の目標を達成した」などといった実績やコンテストの受賞歴、取得した資格などがあれば、重要なアピールポイントになる可能性もあるため、忘れずにピックアップしましょう。

気を付けたいのは、あれもこれもアピールしようと考えすぎて長文の羅列になることと、文字数が増えすぎてしまうことです。

キャリアの要約
年を追った職務経歴や実績
・自己PR

の3項目を基本にまとめると、すっきりとわかりやすくなります。

志望動機の書き方

採用を検討する際に重視されるのが、志望動機です。履歴書や職務経歴書にどのように書けば良いか、例文とともにポイントを紹介します

【異なる美容室へ転職する場合】

志望動機は、応募書類を見た採用担当者に「この人に来てほしい」「一緒に働いてみたい」「会ってみたい」と思ってもらうためのアピールの場です。

採用担当者の目に留まりやすいよう次の3つのポイントを簡潔に盛り込みましょう。

最初から上手にまとめようとする必要はありません。

まずは、3つの項目について自分なりの思いを書き、それをつなげていきます。

その上で読み直しながら、200字程度の文章に整理していきましょう。

志望動機をまとめるポイント

1)なぜその美容室で働きたいと思ったか
「将来性を感じて」「サロンの理念に共感して」といった抽象的な理由ではなく、応募する美容室の経営方針や他の店舗にはない魅力や強みについて調べ、具体的な理由を盛り込んでいきましょう。

2)これまでの経験をどのように活かせるか
中途採用に求められるのは、即戦力になることです。自分の得意なこと、スタッフ経験から身に付けてきたスキルなどを積極的にアピールしましょう。

3)明確なキャリアビジョン
キャリアプランが明確であれば、「モチベーションを高く保って、頑張ってくれるだろう」という評価を受けやすくなります。
さらに、自分の目標と応募した店舗の方向性が同じであれば「長く一緒に働ける」と好印象を持たれやすいでしょう。


3つのポイントを押さえた例文

お客様の個性を活かすことを第一に、トレンドを取り入れたヘアスタイルを提案している貴社の接客スタイルに感動し、志望しました。

私もこれまで、お客様の個性を意識したヘアスタイルを提案してきました。

美容師歴5年になり、指名してくださるお客様も増え続けています。

貴社で今まで培ってきた経験を活かしながら技術を磨き、いずれはトップスタイリストを目指したいと考え、応募いたしました。

【異なる職種へ転職する場合】

抽象的な志望動機がNGであるという点は、他の美容室に転職する場合と同じです。

異なる職種へ転職をする場合は、特に企業研究をしっかり行うようにしましょう。

具体的な仕事の魅力、あるいは会社や業界の魅力を見つけて志望動機に盛り込み、採用担当者に意欲が伝わるように記載します。

志望動機をまとめるポイント

1)なぜその会社で働きたいと思ったか
どこまで具体的な言葉で表現できるか、がポイントです。
応募する企業のサービスや雰囲気など、どの部分に魅力を感じたのか、その企業で働きたいと思うようになったきっかけを具体的に書きましょう。

2)これまでの経験をどのように活かせるか
美容師としての技術そのものを活かせる可能性は低いかもしれませんが、職種によっては、接客のスキルや美容に関する知識が武器になることもあります。
あるいは、仕事を通して身に付けた「チームワーク」「問題解決能力」など、自分の経験や能力を強みとして、新たな職場でどのように活かせるのか、具体例を挙げつつアピールしましょう。

3)入社してからの目標を明確にする
入社してからの目標は、言い換えれば「どのように働こうと考えているか」「どのような仕事がしたいか」ということです。
「商品の魅力を一人でも多くのお客様に伝え、3カ月以内に売り上げ目標を達成したい」など、企業の成長に貢献するというスタンスで書くと良いでしょう。


3つのポイントを押さえた例文:美容師の経験を活かす職種に転職する場合

もともと美容全般に興味関心があり、「美容師以外の世界も見てみたい」と思ったことが転職のきっかけです。

美容師の免許を活かすことができ、細かい作業を得意とすることから、アイリストを目指そうと考えていました。

そんなとき、貴社のサロンで実際に施術を受け、スタッフの方の細やかな対応と技術力の高さに感動し、自分も働きたいと思いました。

接客マナーでは店内表彰をされたこともあります。

アイリストとしての経験はこれから積んでいくことになりますが、お客様第一で、目元の美をつくっていきたいと考えています。


3つのポイントを押さえた例文:未経験の職種に転職する場合

医療事務の仕事を通して患者さんの役に立ちたいと考え、志望いたしました。

貴院は予約診療を行いつつ往診も行っており、患者さん個々の状況に合わせた診療を行っていると感じています。

私も美容師として働いていたときは「お客様の思いを大切に」をモットーに、仕事をして参りました。

貴院で働く際も、そのモットーを忘れずに仕事をしたいと考えております。

医療事務の経験はありませんが、通信講座で勉強を始めており、3月には資格を取得する予定です。

美容師の転職はタイミングとキャリアプランが重要

美容師の転職には主に3つのパターンがあります。

1つは美容師の資格・スキルを活かして別の美容室へ移ること。

2つ目は同様に美容師の知識や経験を活かして、ネイルサロンやまつげエクステのサロンなど美容業界に転職すること。

3つ目はまったくの異業種への転職です。

いずれの場合も大事なのは「なぜ転職するのか?」「転職して何をしたいのか?」「将来どうなりたいのか?」といったキャリアプランを明確にしておくことです。

そうした点が曖昧なまま漠然と転職活動をしている人も少なくありません。

自分と向き合って、納得のいくキャリアプランを設定できれば、履歴書の志望動機欄に何を書けばいいか悩むこともなくなるでしょう。

今回の記事をぜひ参考にしてください。


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